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近藤龍夫 元理事長(在職期間:2008年~2014年)のご逝去の報に接し、公益財団法人北海道科学技術総合振興センター(略称:ノーステック財団)を代表し、謹んで哀悼の意を表します。

近藤元理事長は、長年にわたり北海道経済界の中核として重責を担われ、産業振興と地域経済の発展に尽力されました。なかでも「食クラスター構想」の推進は、一次産業の高付加価値化に向けた道筋を示し、北海道の持続的な発展に大きく寄与しました。この構想は、地域資源を新たな価値へと昇華させる先駆的な取り組みとして、今なお多くの関係者に大きな影響を与えております。

また、当財団理事長として在任中には、グリーンケミカル研究所の整備をはじめ、食と健康科学クラスターの形成など、北海道における科学技術振興の基盤強化とイノベーション創出に向けて多大なるご尽力を賜りました。これらの取り組みは、本道の研究者や企業が挑戦し、成長していくための環境整備につながり、今後の技術発展を支え続ける礎となっております。

さらに、財団設立10周年という節目にあたり、近藤元理事長は21世紀を「大競争の時代」と捉え、研究開発による科学技術の力の重要性を強調されました。あわせて、地域や企業が連携し、力を合わせて立ち向かうことの必要性を示され、当財団の“つなぐ”機能と、蓄積したノウハウやネットワークこそが財団の存在意義であることを明確にされました。人や企業をつなぎ「北海道独自の産業クラスターを形成していく」という使命は、今日においても財団の原点であり、揺るぎない指針となっております。

近藤元理事長は、常にデータに基づく緻密な理論思考を貫き、真摯に課題に向き合われました。困難な局面においても本質を見失うことなく考え抜き、成果へとつなげていく姿勢は、財団運営のあるべき姿として、私たちに多くの示唆を残してくださいました。私たちはそのご遺志を受け継ぎ、北海道の産業振興と科学技術の発展に向けた取り組みを、今後も着実に進めてまいります。

ここに生前のご功績を偲び、深く感謝申し上げますとともに、近藤元理事長の安らかなるご永眠を心よりお祈り申し上げます。

公益財団法人北海道科学技術総合振興センター
(ノーステック財団)
理事長 藤井 裕

(『ノーステック財団10周年記念誌』(2011年6月)より引用)