五十嵐靖之教授(北海道大学大学院先端生命科学研究院長)、ノーステック財団の推薦で平成18年度「北海道科学技術賞」を受賞! | |||||
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北海道では、科学技術の研究あるいは実践活動を通じて道民生活の向上、地域産業の振興等に功績のあった方に、知事表彰として、北海道科学技術賞を、昭和35年度から贈呈しております。 平成17年度までに、122人、12団体、4グループを表彰しています。 平成18年度贈呈式は平成19年3月19日(月)、札幌グランドホテルにて開催され、嵐田北海道副知事(高橋はるみ知事代理)から3名の受賞者に表彰状・副賞が授与されました。 当財団が推薦いたしました、五十嵐靖之教授(北海道大学先端生命研究院長)も受賞され、贈呈式では、当財団南山英雄理事長による受賞者業績紹介などが行われました。 五十嵐教授の業績概要をご紹介いたします。 ・五十嵐靖之氏(札幌市西区) (北海道大学大学院生命科学院・先端生命科学研究院長) 「スフィンゴ脂質の先駆的研究及び生命科学研究の北海道拠点形成への貢献」 推薦者:ノーステック財団 世界のバイオ研究者のほとんどが、病気などのメカニズムは遺伝子とタンパク質が決めていると考え、ゲノム(遺伝子)及びポストゲノム(タンパク質)の研究に携わっているなか、五十嵐教授はスフィンゴ脂質に着目し、この物質から生成され、血小板中に蓄積されるスフィンゴシン1−リン酸(S1P)が、刺激などにより血液中に放出されることを世界で初めて発見しました。 また、このS1Pが新規の生理活性因子として、細胞同士の結合機能や情報伝達物質として重要な役割を果たしていることなど、多くの生理機能に関わっていることも明らかにしました。 これらの研究により、創薬や機能性食品の開発につなげられたことは、次世代ポストゲノム研究の一翼を担うものとして高く評価されたものです。 さらに、北海道を生命科学研究の拠点とすべく研究インフラの整備やプロジェクトの立案、研究者ネットワークの形成に貢献し、北海道におけるバイオ産業の活性化を目指すとともに、全国に先駆けて、新しい生命科学教育を目指す「生命科学院・先端生命科学研究院」の設立に尽力し、現在院長としてその重責を担っています。 他の受賞者は以下の2名の方です。 ・石川睦男氏(旭川市) (旭川医科大学副学長、病院長) 「分子生命学的手法を用いた受精成立、精子形成過程のメカニズムの確立と臨床への応用」 推薦者:旭川医科大学 ・野口徹氏(札幌市北区) (北海道大学大学院工学研究科教授) 「鋳造工学における新技術開発と地域産業育成への貢献」 推薦者:北海道大学大学院工学研究科 |