〜電気融雪層「ほっとけ〜る」の開発事業化〜

 開発したでんき融雪槽「ほっとけ〜る」は、ランニングコストが安価、構造がシンプルで故障が少ない、雪かき時間が短いなどの利点を持つ既存のでんき融雪槽の特長を生かしながら、
(1)どの方向からでも雪投入が可能
(2)設置場所の雨勾配にもフラットに対応できる安全性の高い蓋の新規開発
(3)融雪水の有効活用による熱効率の向上
(4)どのような地盤・場所にも埋設できる新型槽の開発
など汎用性の高い新型融雪槽の開発支援を行いました。


<成熟しつつある融雪市場で優位性を保てる新型電気融雪槽の開発>
 
 市場ニーズと市場動向調査などから、成熟が進む融雪市場の中で求められるコンセプトとしては
『高齢者や女性でも容易に雪投入できる地中埋設型で、排雪処理は短時間(15分程度)、融雪(雪を溶かす)はゆっくり、経済的に処理する。さらにバーナーなどの燃焼音など近隣住宅への騒音を防止できると共に、設備費・維持費が有利で故障が少なく、設置場所を選ばない万能設置型』
との商品イメージをまとめ、このコンセプトを満足する新型でんき融雪槽の開発を行いました。
 開発した新型でんき融雪槽「ほっとけーる」は既商品(でんき融雪槽)の特長を生かしながら、少ない労力で雪投入が可能で、短時間に積雪処理を可能とする投入蓋と槽の新規開発と熱効率の向上を図っております。具体的には融雪槽の形状を円筒形から角形に変更、さらに、どの方向からでも雪の投入が可能で、雨勾配にもフラットに対応できる安全性の高い蓋の新規開発、どのような地盤・場所にも埋設設置できる角形槽の開発と融雪水の有効利用による融雪効率の向上改良等の開発を行いました。


 開発には、総販売元の片桐機械(株)が「ものつくりパートナー」として、ほくでん・戸田建設と協力して、企画・開発段階から設計・製造まで、さまざまな技術課題を解決できるように協力体制の構築支援を行いました。その結果、販売体制の強化を図るために片桐機械(株)を販売総代理店としてグループ内企業と連携しで新規事業を推進する体制が構築されました。

<新規事業推進のスタンスと市場性>
 
 新型でんき融雪槽の販売は住宅設備関連機器・福祉関連事業と事業関連性が高く、従来の取引先や事業の強みを生かせる商品であり、事業の優位達成に有効な技術を正しく見極めることで自社収益の拡張が期待されています。

・北海道の地場企業として、道民の厳しい冬の生活をサポートできる事業であると位置付けております。さらに環境ISO14000認証企業として、新型でんき融雪槽は環境に優れた商品であるとの判断から、更なる品質技術の向上を図り、より融雪処理量の大きいタイプの製造開発など、電気融雪槽をシリーズ化してグループの事業として積極的に展開しています。
・グループのコア事業である建設関連レンタル事業を中心に福祉関連事業、住宅関連事業をとおして、融雪機器における市場ニーズを把握しており、社会の高齢化や都市部の住宅事情を背景に、融雪設備の導入は市場で認知されてきており、家の新築等の際には、何等かの融雪設備を検討しており、市場性は十分にあると判断しています。
・街づくりの一環として、大規模開発分譲地への入居の際に、融雪装置の設置を条件にしているケースなど、市場は拡大していると考えています。


◇ 新型でんき融雪槽の構造、特徴については、こちらをご覧ください。
   http://www.katagiri-g.com/katagiri/yusetsu/index.html