プロジェクト紹介

ビジネス開発事業化プロジェクト
ビジネス開発事業化プロジェクト
現場から待ち望まれた新型収獲機の開発
新型スイートコーン収穫機の開発

訓子府機械工業株式会社
本 社:常呂郡訓子府町東町番地1
      TEL.0157-47-2131
北見工場:北見市西三輪4丁目725番地
        TEL.0157-36-5181

活用した支援制度:プロジェクト事業化開発支援事業(北海道)

■主な開発協力機関等
北見工業技術センター

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▲新規開発中の新型スイート
  コーン収穫機/現在最終
  実証試験中
 タマネギやスイートコーンの産地で、機械製作を手掛ける訓子府機械工業㈱。スイートコーンの収穫機においては過去、「北海道知事表彰」や「科学技術長官賞」を受賞するなど、高い技術力に裏打ちされた国内のトップメーカーとして知られています。北海道のスイートコーンは、作付面積・収穫量・出荷量ともに全国第1位。それを支えているのが同社の製品群なのです。
 開発に当たっては、いろいろと困難な壁に阻まれます。スイートコーンのキズ・打撲をできるだけ少なくするよう工夫しました。「刃先の形状や角度について、加工する技術はもちろんのことですが、作物が置かれている現状を正確に把握していないと上手くできない。」と担当の松田さんは語ります。こうして長年ノウハウを培った同社の力作が農家を支え続けています。北見工業技術センターも側面から開発をサポートし続けました。
 今は、最終的な圃場での実証実験を終えて販売に向けた最終調整を行おうという段階。すでに話を耳にした方から、数件問い合わせもいただいています。
 今後は「小型化を視野に入れて機械の精度を高めていきたい。」と松田さんは抱負を語ります。その視線の先には、新たな市場も見据えているようです。

寒冷地ならではのニーズを機会に
気象計測用マルチセンサの開発

北海バネ株式会社
本 社:小樽市銭函2丁目54-8
           TEL.0134-62-7304

活用した支援制度:プロジェクト事業化開発支援事業(北海道)

■主な開発協力機関等
北海道立工業試験場/ノーステック財団

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▲北海バネ株式会社開発担当
  の下村さん
 銭函工業団地に本社を構える北海バネ㈱。昭和36年からこの地で各種バネ製品を製造しています。その用途は農業用をはじめ、水産、地下鉄、電気通信など多岐にわたっています。大手自動車メーカーにも納入し、その製品は世界で活躍しています。
 こうした高い技術力をベースに、スパイラル製品や各種センサ製品へと事業を展開。なかでも、北海道立工業試験場から技術指導を受けたロードヒーティング用の制御装置は、製品精度を高め、この分野のノウハウを蓄えてきました。また、北海道大学リエゾン部荒磯教授のアドバイスの元、寒冷地の冬期間における視程(してい)計測の分野の研究を始めます。試作品をつくり、フィールドで試験運用を行い、得られたデータを解析。地道な作業から試作品の精度を上げていったそうです。
 クルマ社会の世にあって、冬期間の適切な道路状況の把握は安全性や効率性のために不可欠な要素。正確な気象状況の把握は、高速道路はもとより、一般道路の峠などへの応用も期待されています。北海道の厳しい気象条件下で実証される本製品が道路の安全性に寄与することが期待されています。
現場の声に耳を傾け長年の試行錯誤を繰り返す
ホタテ養殖カゴからのホタテ貝分離装置の開発

株式会社 北村鉄工所
網走市南7条東6丁目16番地
TEL.0152-44-1234

活用した支援制度:プロジェクト事業化開発支援事業(北海道)

■主な開発協力機関等
北見工業技術センター

中断を乗り越えての開発

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▲実際の養殖カゴを用いた試験の様子
 昭和32年の創業以来、鉄工を中心とする製品開発を手がけている㈱北村鉄工所。鉄工のみならず船舶関係の動力装置や漁労の機械など幅広い分野で高い技術力を発揮し、水産業に貢献している会社です。近年は、ホタテ養殖に関連した装置の開発に力を注いでいます。
 ホタテ貝は、北海道全体の漁業生産高のおよそ1割を占め、全国第1位の生産額を誇る、道内の主要な特産品のひとつです。
 このホタテ生産を裏方で支えているのが同社の装置。これまで「貝の振るい落とし装置」や「形状選別装置」などを開発し、道内各地の沿岸漁業業者に使われてきました。中でも、養殖カゴから貝を分離させる装置については、ユーザーである漁業者の要望から取り組んできたもの。数年前から試行錯誤を重ね、製品化を検討してきました。
 しかし、装置自体が大きい割には作業性が上がらず、価格も割高になったため実用化に至らなかったそうです。いったんは中断された製品開発でしたが、再び、ユーザーからの強い要望に応えるかたちで、北見工業技術センターへも相談。事業化への道が開けたそうです。
 現場の声をもとに、改善に次ぐ改善。作業性の良さ、労力の低減を追求し、生産性の向上を目指す一方で、耐久性や安全対策といった地道な検証も重ねます。また、良いものを目指すほど、コスト面とのバランスも求められます。さらに、宣伝や販売方法についても「いくつかの課題も見えてきた。」と北村社長。北海道の沿岸漁業の発展に貢献したいという同社の想いが、飽くなき製品開発を支えています。

ユーザーのコストダウンのためにないものは作る
大型砕氷機開発による氷製造販売と新たなビジネスモデルの構築

株式会社 北海道ニーズ
本 社:目梨郡羅臼町知昭町429番地6
           TEL.0153-88-1147
根室支店:根室市花咲港374番地17
               TEL.0153-25-4100

活用した支援制度:プロジェクト事業化開発支援事業(北海道)

■主な開発協力機関等
釧路根室圏産業技術振興センター/北海道立工業試験場/
ノーステック財団アドバイザー

独自のシステム構築

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▲(株)北海道ニーズ代表取締役
 津山社長
 羅臼町を拠点に道東地区で業務を展 開する㈱北海道ニーズ。漁業関係者へ 氷・資材販売、魚函・タンクレンタルなど を扱う会社です。道東地区では、漁の最 盛期である8月~10月の間、氷の需要が ひっ迫し、不足分を本州から輸送費をか けて高い氷を買っているという現状があ ります。こうした現場状況を知り、ビジネ スへ展開したのが津山社長です。
 通常、製氷する際は、荷役効率や貯 蔵を優先し、大型のブロック氷を製造 しています。しかし、ユーザーが実際に 望んでいるものは、砕く手間が不要な、 多種多様な氷であることに気づきます。
 そこで、氷を砕く専用機が必要でした が、そのような機械は売られていない現 実を知り「無いものは作る。」こととしま した。釧路根室圏産業技術振興センタ ーに相談し、技術的な協力を得ながら 試作機の完成へと至ったそうです。
 社長の津山さんは「不足する氷を地 元で買えるようにしたい。」と氷の地産 地消を目指し、必要な時に必要なだけ、 タイムリーに供給できるようにしたいと 考えています。その上で、漁業関係者のコ ストダウンに貢献したいと考えています。
 ユーザーの真の要求に対応できる 氷のワンストップサービスという新た なビジネスモデルの構築に向け、日々 新しいことに挑戦し続けています。
国内の産炭技術を海外へ
アジア産炭国向け多機能坑内誘導無線システムの開発・販売

KCMエンジニアリング 株式会社
釧路市興津5丁目2-23
TEL.0154-91-5566

活用した支援制度:プロジェクト事業化開発支援事業(北海道)

■主な開発協力機関等
釧路根室圏産業技術振興センター/北海道立工業試験場/
ノーステック財団アドバイザー

広がる日本の技術

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▲システム試験の様子
 KCMエンジニアリング㈱は、釧路コ ールマイン㈱の関連会社です。国内唯 一の坑内掘り炭鉱「釧路炭鉱」で長年 培った技術を、ベトナムなどアジアの産 炭国での販売を目指しています。
 釧路コールマインでは数年前から、ベ トナム・中国・インドネシアを対象に延べ 800人以上の研修生を受け入れてきま した。これらの炭鉱では、近年、国際 的な石炭需要の増加に伴い、生産領域 が拡大しているそうです。それに伴い安 全対策が喫緊の課題になっています。
 しかし、現地ではいまだに固定電話 が使われており、移動可能な無線システ ムを切望する研修生の声を受け開発が 進められました。今回のシステムでは、発 音が難しく聞き取りにくいベトナム語で も明瞭に通信ができるよう音質を重視。
 さらに、高温多湿という現地の劣悪 な環境下でも耐えられるよう耐久性を 高める工夫がポイントだったそうです。
 当初、すぐにでも現地ベトナムに入り 実証実験を行う計画でいましたが、現場 の環境が予想以上に厳しいということ が分かり、準備にじっくり時間をかける ことにしました。それが功を奏し、2週 間の現地実証実験が成功理に終了しま した。感度がよく、交信を楽しめる程の 好評な結果に、一同胸をなでおろしま す。この実験結果がベトナム国内炭鉱 に広がり、販売に結びつけばとメンバー は考えています。広くアジアの炭鉱にこ の「再生された日本の技術」が広がるこ とが期待されています。
肥料コンテナシステム『COEL コエル』
幾度となく挫折しかかった末に誕生した、人の熱き想いが集結した製品

北海道セイカン工業(株)
本 社:札幌市白石区米里3条2丁目8-20
           TEL.011-873-4122
帯広支店:中川郡幕別町札内春日町89
          TEL.0155-56-3535

活用した支援制度
:事業化促進支援事業(ノーステック財団)等

■開発体制
帯広市川西農業協同組合/幕別町農業協同組合/更別町農業協同組合/
北海道セイカン工業(株)/北海道立工業試験場/ノーステック財団

きっかけは十勝沖地震

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 平成15年に十勝エリアに甚大な被害 をもたらした十勝沖地震。JA幕別町の 倉庫では「めちゃくちゃになった。」ほど の資材が散乱したそうです。復興に「10 名で1週間もかかった。」そうです。
 そんな壊滅的になった現場で、あるひ とつの光景を目にしたのがJA幕別町の 萬代部長。それは「崩れていないコンテ ナ群」でした。この日以来、萬代部長の目 には現在の「コエル」の完成形が頭にあ ったのです。この崩れないコンテナをう まく活用し、肥料分配機と組み合わせて 農家の施肥準備作業という重労働を軽 減できないだろうかと。

セイカン工業の使命


 その崩れないコンテナを作っていたのが本プロジェクトの中心的な企業である、北海道セイカン工業株式会社。
 昭和43年小樽市にて創業。その後すぐに帯広支店を開設し古くから十勝地区で農業関連の製品開発やメンテナンスなどを通じて、農家のサポートを行ってきました。塚田社長は語ります。「我々の使命は、農家のコストを下げること。これに尽きます。効率化を追及することで農家の経営効率を上げたいのです。このことで、北海道の基幹産業である農業に貢献することが当社の使命です。」。

試作品の山の後に

 北海道セイカン工業㈱では、津田課長 が本プロジェクトの推進役として担当す ることに。今回の製品化には、実は、困難 を極めたと振りかえります。数十パターン の試作を繰り返したそうです。試作品を 作っては、実際に使う場所である圃場へで かける。自身でリフトやトラクターを操作 しては使い勝手を確かめる日々。実は 「コエル」の前身にあたる「POP」という 製品が存在していたのですが、これには 改良の余地があったそうです。「POP」 型では、中に入れてある肥料が残ってし まうという課題があった。
 津田課長はノ ーステックと相談のうえ、北海道立工業 試験場に持ち込み、技術的なことを相談することにします。津田課長は振り返ってこう語ります。 「いろんな立場の、いろいろな技術を持っ た人が集まって、かんかんがくがく。もの すごい議論をしたからこそ、実用化に至 った。」と。「おそらく、当社だけでは決し てできなかったでしょう。」と回想します。

農家の現状を憂う、JA

 「コエル」プロジェクトのもう一つの立 役者は十勝地区の各JAの方々。
 JAの皆さんは、ある想いをずっと抱 いていたそうです。それは、高齢化が進 む農家の現場で、20kgにも及ぶ重いポリ 袋を扱う重労働からなんとか解放してあ げたいという思い。この気持ちが一貫し てプロジェクトを支えたと語ります。同じ 想いをもつJAの方々からの協力のもと、 ユーザーである農家からの意見やフィー ドバックは、製品開発において大きな支え になったと振り返ります。

専門家の知恵が終結

 「コエル」プロジェクトを裏で支えていた人たちがいます。北海道立工業試験場機械システム科の多田科長。品質のチェック、主に強度のシミュレーション部分を担当。
 JAの方々からの意見に耳を傾け、重さと強度との相反するバランスをどこで妥協するか。ギリギリの線をコンピューターモデルではじき出したそうです。
 一方、北海道立工業試験場のデザイン開発部の万城目さんは、主にマーケティング的な立場からサポート。農家の現状を調べ、アンケート調査やグループインタビューといった手法を駆使し、製品コンセプトを提示。さらには、製品の名前であるネーミング開発や、外観のデザインといったソフト部門をもサポートし、製品の完成度を上げることにかかわったそうです。
 「コエル」プロジェクトが始まって4年。幾度となる壁にぶち当たりながらもなんとか製品化にこぎつけた09年秋。ノーステックから、販売に先駆けてプレスリリースを行いました。マスコミ各社は好意的に大きく報道。北海道セイカン工業㈱には問い合わせが連日殺到したそうです。農家からはもちろんのこと、肥料会社やリース会社、道外からの問い合わせもあったと津田課長は打ち明けます。
 「こういうものが欲しかった、とユーザーである農家の方々に評価していただいたこと。」が一番のやりがいだと開発メンバーは口を揃えて語ります。使っていただいた方から、口コミを通じてさらなるユーザーが増えることを期待し、いつぞや、「肥料流通革命」につながることが期待されています。


これまで培ったノウハウを活かして新分野への挑戦を続ける
札幌らしさを追求した商品開発 株式会社

龍文堂 札幌市手稲区曙2条5丁目2-54
TEL.011-682-1451 / FAX.011-694-4406
http://www.ryubundo.co.jp/

活用した支援制度:北海道中小企業応援ファンド事業(㈶北海道中小企業総合支援センター)

■主な開発協力機関等
札幌市/ノーステック財団アドバイザー

札幌らしいデザインを追い求めて

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▲イヤーマフ&マフラーセットのイメージ
  素材
 大正9年に函館市で創業し、以来90 年の歴史を有する印刷会社が㈱龍文堂 です。高速の輪転機を保有し、折込み チラシからポスター、パンフレットなど幅広く 手掛けています。昨今のデジタル化やIT の進展により、同社の経営環境も変化 の荒波の真っただ中にあります。その 危機感は社名変更に現れ、同社では 平成17年に「㈱龍文堂印刷」から印刷 の2文字を取り、新分野への開拓をはじめ ます。「クライアントニーズに的確に応える 企画提案を」という基本方針のもと、 得意先へのノベルティ提案をはじめ、 OEM生産の体制を整えてきました。その 取扱いは、各種グッズ、雑貨、食品、スポ ーツ関連、そしてアパレル分野など広範囲 です。
 このような新規分野への進出に取り 組む中、札幌市が推進している「さっぽろ スタイル」の取り組みを知り、今回のプロ ジェクトがスタートしました。冬期の防寒 対策として「耳あて(イヤーマフ)」と「マフ ラー」の組みあわせを考え、札幌らしい デザインへと改良を重ねてきました。
 従来の社内体制が企業からの受注型 であったのに対し、今回のプロジェクトは 直接エンドユーザーに対するビジネスです。 「買っていただいて初めて成果」という 状況に大変苦労したそうです。
 今回の支援を受け、さっぽろ雪まつり 会場でのサンプリングなどを行うことができ、 外国人への商品説明など、意外な顧客 層とも出会えました。東京インターナショナル ギフトショーにも出展し、「販路拡大に 向けての土台づくりができた」とプロジェ クト担当の高橋部長は語ります。こうした 新しい活動を行うことで、消費者の生の 声を聞くことができ、同時に本業である 印刷部門への波及効果もあったと言い ます。今後は、販売の拠点を広げ、関連 商品も開発し、対象年齢層も拡大して いきたいと、高橋部長は抱負を語ります。

北海道の食をカラーでデザインする 「カラフルポテトフレーク」
北海道の農産物販売及び加工品の商品開発・レシピ開発。
農産物マーケティング、通販事業

株式会社 ベジフルデザイン
札幌市白石区中央1条3丁目2-43
TEL.011-299-6920 / FAX.011-299-6933
http://www.vegefull.jp/

■主な開発協力機関等
ノーステック財団アドバイザー

道内農業に付加価値をつけて

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▲業務用食材「カラフルポテトフレーク」...北海道産有色
  じゃがいも「キタムラサキ」と「ノーザンルビー」を乾燥
  マッシュポテトにしたもの
 北海道農産物の新しい販売形態に 挑むベンチャー企業が、札幌市白石区の ベジフルデザイン社です。設立したのは、 農業や野菜・果物といった食のビジネス とは何の関係もなかった一人の主婦・ 若林富士女さん。15年前の農業体験から ビジネスのヒントを得ます。その体験はとても 楽しかったものの、野菜を育てるという 大変な作業がきちんと評価されていない ことに強い疑問を抱き、「なにか自分に できることがないだろうか」と思い始めた ことが、起業へとつながりました。
 北海道の農産物をムダなく使いきること はできないだろうか。素材のままではなく、 何か加工を施すことで付加価値がつけ られないだろうか。ある時、お客様や食品 関係者があることに反応する様子に気づき ます。それは「色」。食べ物の「色」が差別 化に、そして付加価値をつけることを発見 します。きれいな色、意外な色、天然色素 が織りなすカラーのインパクトは人々の関心 を集めました。偶然にも、じゃがいもにピンク や紫色の元となるアントシアニンという色素 を持つことを知り、これをフレークという 加工法があることを聞きつけ、トッピングに 使えるのではと思ったそうです。昨今注目 を集めるスイーツに応用できないかと、試行 錯誤をスタート。「色」「形状」「食感」の 最適な組み合わせを探しながら用途提案 を行い食材のPRに努めます。
 この新しい業務用食材に「カラフル ポテトフレーク」と名づけ、天然色素ゆえの 課題である、色ぬけ・退色といった問題に 専門家らと研究を重ねています。北海道 の原材料に付加価値をつけ、北海道らしい 製品づくりを道内企業と共につくりだす ことが、道内農業の発展につながる。北海道 の食をデザインする、ベジフルデザイン社 の今後に注目が集まっています。


北海道の元気大豆を使って 現代人の亜鉛不足を解消する
穀物(豆類・小麦)の集荷精選及び販売。豆類・小麦を主とする農産物の契約栽培

株式会社 山本忠信商店
音更町木野西通7丁目3
TEL.0155-31-1168 / FAX.0155-31-5901
http://www.yamachu-tokachi.jp/

活用した支援制度:北海道中小企業応援ファンド事業(㈶北海道中小企業総合支援センター)

■主な開発協力機関等
雪印種苗㈱/藤女子大学/ノーステック財団アドバイザー

栄養機能食品を目指して

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▲雪印種苗㈱と共同で特許出願した「亜鉛大豆」を使用して
  試作した栄養機能食品
 十勝の音更町で、豆や小麦といった 雑穀の集荷精選および販売を行い、「ヤマ チュウ」の愛称で知られるのが㈱山本忠信 商店です。十勝地方は豆の一大産地。 同社では、4年ほど前からあずきの研究 をきっかけに、大豆の高付加価値化に ついても研究を行ってきました。大豆成分 の中でも、特に「亜鉛」に着目して、その 機能性について研究を深めてきました。
 亜鉛とは、タンパク質の合成や、免疫 をつかさどる酵素の中心的な要素であり、 人間の成長に欠かすことのできない 栄養素ですが、現代の日本人には不足 がちな栄養素であることを専門家は指摘 しています。そこで同社では、ここに注目 して雪印種苗㈱と共同研究をスタート。 その結果、亜鉛含有量の高い大豆を栽培 する技術を確立し、専用資材(肥料)と 栽培方法について特許を申請するに 至りました。
 商品化に際しては、「ターゲットの選定 と商品コンセプトの組み合わせが難しい」 と専務の山本さんは打ち明けます。女性 向け、子供向け、シニア向けといろいろな 層に対してどのような特徴を打ち出して 商品化していけばいいか、その方向性を 見出すことに多くの時間が費やされたと 言います。既存商品との差別化を打ち 出すため現在、顆粒状きな粉粉末、きなこ ねじり、豆菓子、スティック状焼菓子タイプ などの試作品が開発されました。
 今回のプロジェクトでは、「食物栄養学、 食品開発、特許流通の専門家、アドバイ ザーの方々から、アドバイスをいただき、 ここまで来ることができた」と山本さんは 言います。「亜鉛」について表示可能な 「栄養機能食品(亜鉛)」を開発するため、 亜鉛成分の含有量を目標値まで高め ながら、しっかりとした味や食感となるように 試作を繰り返しました。
 健康と栄養維持に重要な必須ミネラル である「亜鉛」を強調した大豆食品を 開発し、健康に敏感な消費者へアピール していきたいと考えています。

地域に根ざした 新しい創作豆の開発
創作豆、お菓子の製造・販売

池田食品 株式会社
札幌市白石区中央1条3丁目
TEL.011-811-2211 / FAX.011-811-2214
http://www.ikeda-c.co.jp/

活用した支援制度:札幌市魅力ある食の新技術開発モデル事業

■主な開発協力機関等
ノーステック財団アドバイザー

豆菓子製品に付加価値をつけて

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▲「流動温風焙煎技術」及び「コーティング技術」を用いて
  試作した豆菓子。試作写真は、大豆・かぼちゃ・ほうれん
  草・帆立貝等の粉末パウダーをコーティングした事例
  です
 昭和23年の創業以来、北海道の素材を大切に職人こだわりの創作豆一筋なのが、札幌市白石区にある池田食品㈱です。「北海道の愛されるおやつ」をテーマに、ナッツ、大豆・黒豆、黒豆茶などの豆菓子をはじめ、タマゴボーロやチョコレートを製造・販売しています。会社の長い歴史の中には、「さまざまな環境の変化に対応してきた」と社長の池田光司さんは語ります。それまで主力製品であった外国産原料を使用した商品を捨て、180度の会社の方向転換を図ったこともあったそうです。また、成長著しい中国において、豆菓子の需要が急激に伸びており、アジア圏や中国市場の動向から目が離せられないと言います。
 そんな状況下、「根本から大豆を見つめ直そう」と「地域の素材を大切にした会社になりたい」と池田さんは考え、会社の在り方を変え続けてきました。その取り組みの一つが「札幌圏豆くらすたぁ」です。この会は地元石狩圏の大豆生産者と地元食品企業、そして札幌市や広域圏組合が連携し、石狩圏の大豆振興を目指すもので、池田社長は会長を務めています。
 地域に根ざした付加価値のついた製品のために、製造技術の改革にも挑戦してきました。「流動温風焙煎」という高温で一気に水分を抜き、やわらかい製品をつくることができる技術の開発はその第一歩でもあり、札幌市の支援制度を活用し、技術を確立しました。この技術を活かし「生産者の顔が見える大豆」など様々なバリエーションを展開しています。「現在の変革期にノーステックや札幌市の組織力、職員の情熱に出会うことができ、非常に価値がありました。専門家からのアドバイスや、実験のプロセスが学べたことは実に有意義だった」と振り返ります。
 今後は、さらに研究を進め、地域力ある商品開発を確立し、本州は元より、中国・アジア圏に販路を広げていきたいと考えています。
北海道産のガンギエイ(カスベ)から 抽出した「ムチン」を使用したサプリメント
無添加健康食品、化粧品の製造販売

丸共バイオフーズ 株式会社
稚内市中央4丁目18-18
TEL.0162-23-4055 / FAX.0162-23-4056
http://mbfnet.shop4.makeshop.jp/

活用した支援制度:北海道中小企業応援ファンド事業(㈶北海道中小企業総合支援センター)

■主な開発協力機関等
旭川医科大学/ノーステック財団

北の海から機能性商品を開発


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▲ネーミングもユニークな製品
 稚内市で水産物の製造販売・加工を行う丸共水産㈱の関連会社が、丸共バイオフーズです。社内ベンチャーとしてスタートした後、平成15年に分社しました。同社ではこれまでに、エイ軟骨から抽出したコンドロイチンやコラーゲン製品を開発、販売してきました。無添加の天然素材にこだわり、健康食品や化粧品を自社工場で製造しています。
 北の海で獲れるエイ(カスベ)の皮はこれまで使い道がなく、捨てられていたものでした。しかし、これに着目し「何かあるのではないか」と考えたのが、同社の社長・宮本宜之さんです。宮本さんはすぐに北海道大学や旭川医科大学と共同研究を行い、この「何か」を「ムチン」という成分であることを突き止めます。ムチンとは、糖を多量に含む糖タンパク質の混合物であり細胞の保護や潤滑物質としての役割がある成分。強い粘性を持ち、保水力が非常に高いという性質を持っています。このエイから抽出したムチンの特長は非常に多くのシアル酸を含んでいることでした。シアル酸は、病原菌などに対する感染予防効果があることが判かっており、このシアル酸を多く含むものとしては、中華料理の高級食材である「ツバメの巣」が知られています。
 分析調査の結果、このエイから抽出された「ムチン」は、「ツバメの巣」を上回る量のシアル酸を含んでいることが判りました。この成分を使って、サプリメントとして商品化したものが「通勤電車に乗る前に」です。主に首都圏の女性をターゲットに、混雑している通勤電車に乗る時に、マスクをするかわりに一粒、口の中で溶かして食べていただきたいと思い発売。ネーミングにこだわり、パッケージも工夫されています。
 宮本さんは「『ムチン』や『シアル酸』といった言葉自体が広がってくれれば」と、今後に期待をかけます。天然素材100%にこだわり、地元の未利用資源を活かした高付加価値型商品の普及に、一層の意欲を燃やしています。



北の海からの恵み・鮭から抽出された注目素材「プロテオグリカン」
動物・植物由来の蛋白質、脂質、糖質及びそれらの複合体の生産及び販売

バイオマテックジャパン 株式会社
釧路市新野24-1056(釧白工業団地)
TEL.0154-684444 / FAX.0154-68-4445
http://www.biomatecjapan.com/

活用した支援制度:北海道中小企業応援ファンド事業(㈶北海道中小企業総合支援センター)

■主な開発協力機関等
㈶釧路根室圏産業技術振興センター/ノーステック財団

世界初の技術を有して

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▲北海道産の鮭の頭から抽出・精製されるその量はごく
  わずか
 美容・健康・医療業界で注目される新素材「プロテオグリカン」に特化して研究開発と製造販売を行うベンチャー企業が、釧路市のバイオマテックジャパン社です。
 この注目の新素材は、「多くの糖鎖が連結した糖タンパク質の一種」であり、ヒアルロン酸やコラーゲンを上廻る機能をもつ成分のこと。サメや鮭などの軟骨からしか抽出できない貴重なものです。同社では、捨てられていた鮭の頭の鼻軟骨からこの成分を抽出する技術を開発。低コストで大量に生産できる技術を確立しました。この量産技術は世界で初の画期的なものであり、最大の特長は、プロテオグリカンを短時間で大量に製造できることです。
 ヒントは北海道に住むクマにあったと社長の工藤さんは語ります。冬眠前に鮭をむさぼるクマの写真を見て、アタマの部分とイクラだけを食する様子に気づき研究を繰り返したそうです。しかし、研究は困難を極め、資金的にも底がつき「もうこれが最後の実験だ」とあきらめかけたその瞬間、成功を知ります。
 以降、いろいろな機関からの支援を受けながら、特許を申請し、生産体制を整えてきました。同社の販売のカギは科学的な根拠に基づいた調査・分析結果(エビデンス)にあります。ヒトへの臨床実験を専門機関に委託し、技術資料などの営業ツールを支援で整備し、東京での国際的な展示会に出展しました。タイミングよくこの新素材がテレビで取り上げられたこともあり、注目度は高く、その手応えを感じています。国内はもちろん、海外からの関心も高く「10カ国以上の国からオファーがある」と言います。化粧品の原料として、健康食品・サプリメントの原料として、さらには医薬品の一次原料としての活用が期待されています。