プロジェクトの紹介
ビジネス開発事業化プロジェクト
ビジネス開発事業化プロジェクト

肥料コンテナシステム『COEL コエル』

幾度となく挫折しかかった末に誕生した、人の熱き想いが集結した製品

北海道セイカン工業(株)
本 社:札幌市白石区米里3条2丁目8-20
           TEL.011-873-4122
帯広支店:中川郡幕別町札内春日町89
          TEL.0155-56-3535

活用した支援制度
:事業化促進支援事業(ノーステック財団)等

■開発体制
帯広市川西農業協同組合/幕別町農業協同組合/更別町農業協同組合/
北海道セイカン工業(株)/北海道立工業試験場/ノーステック財団

きっかけは十勝沖地震

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 平成15年に十勝エリアに甚大な被害 をもたらした十勝沖地震。JA幕別町の 倉庫では「めちゃくちゃになった。」ほど の資材が散乱したそうです。復興に「10 名で1週間もかかった。」そうです。
 そんな壊滅的になった現場で、あるひ とつの光景を目にしたのがJA幕別町の 萬代部長。それは「崩れていないコンテ ナ群」でした。この日以来、萬代部長の目 には現在の「コエル」の完成形が頭にあ ったのです。この崩れないコンテナをう まく活用し、肥料分配機と組み合わせて 農家の施肥準備作業という重労働を軽 減できないだろうかと。

セイカン工業の使命


 その崩れないコンテナを作っていたのが本プロジェクトの中心的な企業である、北海道セイカン工業株式会社。
 昭和43年小樽市にて創業。その後すぐに帯広支店を開設し古くから十勝地区で農業関連の製品開発やメンテナンスなどを通じて、農家のサポートを行ってきました。塚田社長は語ります。「我々の使命は、農家のコストを下げること。これに尽きます。効率化を追及することで農家の経営効率を上げたいのです。このことで、北海道の基幹産業である農業に貢献することが当社の使命です。」。

試作品の山の後に

 北海道セイカン工業㈱では、津田課長 が本プロジェクトの推進役として担当す ることに。今回の製品化には、実は、困難 を極めたと振りかえります。数十パターン の試作を繰り返したそうです。試作品を 作っては、実際に使う場所である圃場へで かける。自身でリフトやトラクターを操作 しては使い勝手を確かめる日々。実は 「コエル」の前身にあたる「POP」という 製品が存在していたのですが、これには 改良の余地があったそうです。「POP」 型では、中に入れてある肥料が残ってし まうという課題があった。
 津田課長はノ ーステックと相談のうえ、北海道立工業 試験場に持ち込み、技術的なことを相談することにします。津田課長は振り返ってこう語ります。 「いろんな立場の、いろいろな技術を持っ た人が集まって、かんかんがくがく。もの すごい議論をしたからこそ、実用化に至 った。」と。「おそらく、当社だけでは決し てできなかったでしょう。」と回想します。

農家の現状を憂う、JA

 「コエル」プロジェクトのもう一つの立 役者は十勝地区の各JAの方々。
 JAの皆さんは、ある想いをずっと抱 いていたそうです。それは、高齢化が進 む農家の現場で、20kgにも及ぶ重いポリ 袋を扱う重労働からなんとか解放してあ げたいという思い。この気持ちが一貫し てプロジェクトを支えたと語ります。同じ 想いをもつJAの方々からの協力のもと、 ユーザーである農家からの意見やフィー ドバックは、製品開発において大きな支え になったと振り返ります。

専門家の知恵が終結

 「コエル」プロジェクトを裏で支えていた人たちがいます。北海道立工業試験場機械システム科の多田科長。品質のチェック、主に強度のシミュレーション部分を担当。
 JAの方々からの意見に耳を傾け、重さと強度との相反するバランスをどこで妥協するか。ギリギリの線をコンピューターモデルではじき出したそうです。
 一方、北海道立工業試験場のデザイン開発部の万城目さんは、主にマーケティング的な立場からサポート。農家の現状を調べ、アンケート調査やグループインタビューといった手法を駆使し、製品コンセプトを提示。さらには、製品の名前であるネーミング開発や、外観のデザインといったソフト部門をもサポートし、製品の完成度を上げることにかかわったそうです。
 「コエル」プロジェクトが始まって4年。幾度となる壁にぶち当たりながらもなんとか製品化にこぎつけた09年秋。ノーステックから、販売に先駆けてプレスリリースを行いました。マスコミ各社は好意的に大きく報道。北海道セイカン工業㈱には問い合わせが連日殺到したそうです。農家からはもちろんのこと、肥料会社やリース会社、道外からの問い合わせもあったと津田課長は打ち明けます。
 「こういうものが欲しかった、とユーザーである農家の方々に評価していただいたこと。」が一番のやりがいだと開発メンバーは口を揃えて語ります。使っていただいた方から、口コミを通じてさらなるユーザーが増えることを期待し、いつぞや、「肥料流通革命」につながることが期待されています。


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