高齢者の疾病、健康志向等と医療・福祉機器との相関度の研究 |
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中山 正志(竃k海道総合技術研究所/部長) 丸山 真智子(潟Xズケンウェルネス事業部/副部長) 萱場 利通(竃k海道総合技術研究所/代表取締役社長) 藤吉 雅幸(竃k海道総合技術研究所ウェルネス開発室) |
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我が国では高齢化が急速に進行しており、21世紀半ばには、国民の3人に1人が65歳以上という高齢社会を迎えようとしている。そして高齢者の3割は健康を害している状況にあり、年々増加する傾向にあるのが実態である。高齢者がwell-beingな生活をおくるためには、食生活の改善や運動などによる健康の低下阻止あるいは回復・維持の支援、また身体機能の低下あるいは罹患状態においては医療・福祉面からの支援が不可欠である。今後その支援の重要性を増すとともに関連する機器産業、サービス産業のビジネスチャンスがきわめて大きなものになると予測されている。 本研究は増加しつつある高齢者の疾病、健康志向等の実態動向に対して、検査、診断、治療及びリハビリ・介護等に関する機器類(とりわけ福祉機器を中心として)の活用との相関度を分析することによって、今後の需要の高まる分野、機能、必要技術等を予測し、これらの機器開発の進展の可能性及び方向性を明らかにするものである。 |
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高齢者の疾病、健康志向等と医療・福祉機器との相関度の研究の内容・方法は、以下の通りである。 (1)高齢者の医療・保健・福祉分野における疾病、健康志向等の実態調査高齢者の健康度の特性、代表的疾病、リハビリの実態、健康度に応じた高齢者に対する健康維持あるいは健康低下防止方策を様々な角度から把握した。 (2)検査・診断機器及びリハビリ・介護等に関する機器類の活用調査総合病院、福祉施設を対象に、使用している検査・診断機器及びリハビリ・介護等に関する機器・器具の種類、使用頻度及び対象疾病等について実態を把握すると共に、検査・診断機器及びリハビリ・介護等に関する機器類の今後の動向等から当該分野のニーズの変化、それに対応する開発メーカーの取り組みの動向を把握した。 (3)疾病、健康志向等の傾向と検査・診断等機器類との相関度分析 検査・診断等機器類は、患者等の対象者が多ければ、使用頻度が高まるとともに広く導入される。従って、疾病等と機器類との相関度を把握すれば、疾病等の傾向を分析することによ って機器類の今後の変化を推測できる。 (4)検査・診断機器及びリハビリ・介護等に関する機器類検査・診断等機器の産業化の可能性相関度の分析のみならず医療・保健・福祉分野の動向、IT(情報技術)をはじめとする産業界の動向を踏まえ、今後の変化を予測し、その中から北海道の産業基盤をもってどのように対応できるか、あるいは可能なランクアップによって対応可能と思われる最新の機器開発がそれらの産業化に結びつく可能性について検討を行った。 |
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(1)高齢者の健康に関する捉え方 高齢者を対象として検討する場合には3割の治療・介護を受ける立場の高齢者と大多数の自立生活の可能な健康・半健康の人々がおり、明確に分けて考える必要がある。 高齢者の健康度は主観的な要素が強く、主に生活機能や行為・行動の健全性を自己評価して規定していることを留意することが肝要である。 (2)疾病傾向と検査、診断機器類との相関及びその産業化の可能性 高齢者の主要な疾患は悪性新生物、心疾患、脳血管疾患、肺炎である。悪性新生物においてはガン遺伝子の解析による正常組織とガン組織、原発ガンと転移ガン、薬剤投与前と投与後、放射線治療前後等の比較検討が可能になるとしてDNAチップによる遺伝子解析システムが主要な検査・診断システムとなりつつある。生活習慣病も遺伝子の異常化が原因と言われており、さらに用途が拡がると共に診断効果が期待されている。心疾患、脳血管疾患では血管造影やX線CTやMRIなど生体から医用画像を得て診断する方法が主流であり、高額な診断システムであるがその普及率は高い。一方、検体検査の臨床検査機器においては簡易検査の高度化、充実が著しくポイントオブケア検査(POCT)として需要が高まっている。在宅医療や日々の健康管理ニーズの高まりなど社会の流れに合致してさらに発展する分野であると見られる。 産業化の可能性は北海道のポテンシャルを勘案して以下の分野が有望であると考えられる。 ・医用画像の情報システム化、情報ネットワークによる遠隔診断支援 ・遺伝子診断用DNAチップの開発、診断 ・ポイントオブケア検査(POCT) (3)健康志向等の傾向とリハビリ・介護等に関する機器類との相関及び産業化の可能性 リハビリ・介護、健康志向に対する考え方は介護保険の施行によって大きく変わりつつある。即ち、行政による「措置」から「利用者の自由意志」に転換することによって福祉機器の利用が進むものと思われる。その中で、積雪寒冷地固有のニーズに応える機器、アタッチメントの開発、情報ネットワークを活用したワンツーワンのオーダーメード製作システムの実現、機器・用具の調整・修理・保守・流通のシステム化等が、産学官の協力の下で、産業化の可能性を有しているものと考えられる。 |
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| 検査・診断機器及びリハビリ・介護等に関する機器類の産業化について、製造業の集積の少なさ、高技術専門企業の少なさ、当該関連分野の開発・流通・利用の環境整備の遅れ等課題が多いところであるが、IT及び情報ネットワークの分野、検査・試薬関連企業の存在、大学の研究レベル、産学官の連携など北海道の持つポテンシャルは高いものがある。これらの可能性を分野を越えてコーディネートしていくことによって大きな成果を得ることができるものと期待される。 |
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