北海道産野菜における規格外品の活用に関する研究 |
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鈴木 充夫(北海道東海大学教育開発研究センター総合教育系/教授) 谷本 一志(北海道東海大学国際文化学部比較文化専攻/教授) 西村 弘行(北海道東海大学工学部生物工学科/教授) 田中 俊次(東京農業大学生物産業学部産業経営学科/助教授) 平尾 正之(農林水産省東北農業試験場総合研究部/チーム長) 伊藤 雅之(且O菱総合研究所社会公共政策研究センター/主任研究員) 斉藤 誠一(距ム屋/会長) |
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| 北海道の野菜作付面積は関東・東山についで大きく、全国的にみてもかなりの位置を占めている。しかし、その一方で、生産量の約2割が収穫されずに圃場で廃棄されていると言われている。野菜の規格外品は、生産過程で必ず発生するものであり、その一部は漬物、ジュース等の原料として利用されるが、かなりの部分は圃場に廃棄され利用されていない。本研究は、現在安定的に成長している中食産業における規格外品の活用を目指して、その加工方法等に関して研究するとともに企業化の可能性について検討する。 | |
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本研究は、第1部と第2部から構成されている。第1部では、規格外品の発生・活用状況を北海道と岩手県の農協、加工業者の実態調査をとおして検討し、また需要サイドについては、首都圏の冷凍食品メーカー、外食産業においてインタビュー調査を実施した。次に、この実態調査の結果を踏まえ「規格外品の販路拡大」を実現するにあたって、以下の三つの観点から検討した。 @規格外品の加工方法を検討し、新しい商品を開発すること。 A惣菜の原料となりうる規格外品を発掘し、新たなビジネスの可能性に結びつけること。 B規格外品の販路を拡大するために、北海道と本州の企業間ネットワークの構築を図ること。 第2部ではこの「三つの観点」から野菜規格外品を活用した3つの事業化を提案した。第1の事業化は、従来の製造工程には乗らないかぼちゃの規格外品を活用した「冷凍皮むきかぼちゃ」の開発である。 第2の事業化は、野菜規格外品を活用した台湾餃子チェーンの展開プロジェクトである。 第3の事業化は、インターネットを利用した食・農ベンチャーサイトの構築である。 |
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本研究は実態調査編(第1部)と事業化編(第2部)に分かれている。第1部では、野菜規格外品の実態調査と成分検査を実施している。第1章では、ホクレン等での聞き取り調査と統計資料を基に北海道における野菜生産の動向について整理した後に、規格外品の取り扱い状況、利用拡大に向けた取り組みについて整理している。 第2章では、富良野農協への聞き取り調査をもとに、富良野農協における規格外品の発生状況と利用状況、および、活用にあたっての問題点を整理した後に規格外品の活用方法についてまとめている。 第3章では、岩手県のきゅうり産地を取り上げ、規格外品利用の状況を市場取引、契約取引、業務用取引に分け整理し、岩手県内では、規格外品の流通は卸売市場によって担われていることを明らかにした。 第4章では、需要サイドから見た規格外品の活用可能性を聞き取り調査を基に整理し、物流コスト、加工コスト等の生産システムの安定性が構築できれば、加工食品原材料としての規格外品活用マーケットは成長する可能性があることを示した。 第5章では、規格外品を活用した斜里町の「さけコロッケ」と長野県小川村の郷土食「おやき」を事例として取り上げ、規格外品の活用にあたっては、原料、地域、人間ネットワーク(結合)が不可欠であることを明らかにした。 第6章では、かぼちゃの規格外品の成分検査をとおして規格外品の加工方法について検討した。 その結果、かぼちゃの規格外品は、タマネギ等の規格外品との組み合わせによるスープなどの調味料への加工が有望であることを示した。 以上の実態調査と成分検査の結果を踏まえ、第2部では野菜の規格外品を活用した3つの事業化を企画した。 第1の事業化は、従来の製造工程に乗らないかぼちゃの規格外品をベースとする加工用原料の冷凍かぼちゃ(商品名皮むき冷凍かぼちゃ)を開発した。この商品は、本年度100トン程度の販売が予定されている。第2の事業化は、規格外品を活用した台湾餃子チェーンの展開であり、このプロジェクトは平成12年度の北海道起業化促進奨励事業の第1次審査を通過した(7月27日現在)。第3の事業化は、食・農ベンチャーサイト事業化である。サイトの中に野菜規格外品の情報構築を図り、売手と買手の交渉の場を設置する。このサイトは現在デモサイトを構築中である。 |
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| 事業化1の皮むき冷凍かぼちゃについては、すでに、カレーの原料用としての需要があり、今後は販売拡大にむけての営業活動が中心となろう。事業化2の規格外品を活用した台湾餃子チェーンプロジェクトについては、使用する規格外品の量が少量であるので、将来的に量の拡大をいかに図るかが課題となろう。そのためには、生産者と消費者をつなぐ新しい流通チャンネルの構築が必要となろう。事業化3の食・農ベンチャーサイトについては、広報戦略を重視し、会員の確保に努めるとともに事業主体を確立することが課題となろう。 |
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