肥育牛舎内における非接触型自動増体管理システムの構築 |
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口田 圭吾(帯広畜産大学畜産管理学科家畜育種増殖学講座/助手) 斎藤 俊雄(帯広市商工観光部商工課帯広市産業技術センター/課長補佐) 黒田 和博(帯広市商工観光部商工課産業技術係/主任) 佐々木 一司(佐々木畜産梶^代表取締役) 今泉 勉(北海道イシダ椛ム広営業所/所長) 小笠原 勝之(挙新牧場/代表取締役) 江崎 道人(大洋飼料椛ム広出張所/所長) |
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| ガットウルグアイラウンドによる輸入牛肉の増加により、酪農副産物であるF1ならびにホルスタイン去勢肥育牛は価格が低迷し、酪農業に計り知れないダメージを与え続けている。現在、飼育者1人当たり500頭規模の多頭飼育が一般的に行われているが、これにより飼育者による個体ごとの健康チェックが困難になり、そのことが増体の悪い不採算牛や疾患牛の見落としにつながっている。本研究では、生体に対して鉛直方向より撮影した画像を利用して、体重を自動的に推定するシステムを構築し、不採算牛の早期発見を図ることを目的とした。 | |
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| ビデオカメラは、飲水器の取り付けられている壁面に対して垂直方向に1.5m程度離れた箇所の鉛直上(高さ約6m)に設置した。撮影は、平成11年8月から約1ヶ月間隔で5回実施し、それぞれの撮影時間は、約1時間とした。牛生体の画像を、ビデオテープに連続的に記録し、コンピュータに取り込んだ。画像から体重を推定するためには、撮影画像から牛生体の部分のみを抽出する必要があるが、時系列画像のフレーム間差分画像(100ms程度)を用いた処理を中心に検討した。フレーム間差分画像は、対象物の輪郭線のみが若干浮き出たような画像になる。輪郭の輝度レベルはそれほど高くなくノイズに埋もれているため、単純な2値化で抽出することはできないが、基本的な画像操作(平滑化、2値化、領域拡張/縮小、ラベルづけ)の組み合わせだけでも、領域抽出が可能となる。鉛直方向より撮影した牛生体画像から、牛生体のみの領域を抽出した画像について、主に画素数をカウントした結果と、体重との関連性を中心に検討した。 | |
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| 各撮影日において1時間の撮影を実施したが、全ての牛が、その1時間の間で飲水器付近に近寄るわけではなかった。5回の撮影全てにおいて画像データを収集できた頭数は11頭中5頭であった。キャリブレーションを行う目的で、撮影回ごとに牛をペンに入れる前にベニヤ板を撮影したが、8月に撮影した画像から計測されるベニヤ板の面積を1.62m2として、キャリブレーションを実施した。その結果、9月、10月、11月および12月に撮影したキャリブレーション前のベニヤ板の面積は、それぞれ1.62、1.61、1.59および1.61m2となり、キャリブレーションなしでも、十分な精度を確保できた。本研究では、ビデオカメラで連続撮影、もしくはCCDカメラをコンピュータに直接接続してリアルタイム計測することが前提であるので、動画像情報を使うことに関しては特に問題ないと考えられる。そこで、牛生体の抽出に対して、動画像情報をベースに処理する手法を用いたところ、おおむね良好に牛を抽出することができた。若干の手動による補正を加えた牛生体抽出画像について、画素数をカウントして、実測した体重との関連性について調査した。5頭全体のデータで見ると尻部の最大幅より後部分の画素数と実測した体重との間の相関係数(r=0.94)が最も高かったが、牛を個別に見ると、鉛直方向より撮影した牛生体の全画素数と実測した体重との間の相関係数において、5頭中3頭で0.97以上と非常に高い値を示した。5頭中2頭の牛において、鉛直方向からの全画素数と体重との関連性が直線でなかったものの、他の3頭については、ほぼ直線的な関係にあった。画素数と体重との関連性が直線でなかった個体の画像を見ると、四肢を突っ張っているような感じや、第1胃が大きくふくらんでいる状態、また正姿勢をとっていないことなどが見受けられる。これらのことが推定誤差を大きくした原因と考えられる。鉛直方向からの画素数と体重との関係が直線的であると、鉛直方向からの画素数のみから、体重を推定可能であるが、本研究において、正姿勢の状態で撮影できた3頭については、両者の関係が直線的であり、鉛直方向の画素数のみから体重を高い精度で推定する可能性を示した。 | |
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| 牛生体の抽出作業において、ActiveContour(動的輪郭法、スネーク)などのより高度な手法の適用も考えられる。また、フレーム差分データは「動的輪郭法」や「遺伝アルゴリズム等を用いた点列→線分抽出」といった手法とも相性が良さそうなので、今後、抽出精度を高める目的で、これら手法の採用も検討していきたい。本システムにより、事故頭数が減少すれば、それがそのまま肥育農家の収益となることから、将来、本システムが実用化された際に、その需要は極めて高いと考えられる。 |
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