北海道のバイオ産業のネットワーク、道外パートナーズとの連携・販路拡大

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農産物の素材紹介

ウコン

 ウコンが本格的に市場を形成し始めたのは1997 ~ 98 年。テレビや雑誌などでウコンの機能性を紹介したことがきっかけとなり「、二日酔い対策」、「肝機能サポート」を訴求ポイントに、中高年男性層の開拓が急速に進んだ。沖縄で栽培されている主なウコン原料は、ウコン(秋ウコン)、キョウオウ(春ウコン)、ガジュツ(紫ウコン)で、同属別種である。健康食品市場で広く流通するのはウコン(秋ウコン)で、カレー粉にも利用される。
 ウコン(秋ウコン)の英名はTurmeric。沖縄の方言では"うっちん"とも呼ばれている。有効成分の1 つであるクルクミンを高含有するのが特徴。春から秋にかけて成長し、初秋に茎の間から白い花を咲かせることから"秋ウコン"とも呼ばれる。国内では沖縄で栽培が盛んに行われている。
 キョウオウ( 春ウコン)の英名はWildTurmeric。沖縄では"春うっちん"とも呼ばれる。黄色色素のクルクミンのほか、精油成分(ターメロン、シネオール、クルクモール、α- クルクメンなど)も豊富に含まれている。春から秋にかけて成長し、ピンク色の花を咲かせることから"春ウコン"とも呼ばれる。東南アジア、中国南部に分布し、国内では沖縄、九州南部などで栽培が盛んに行われている。
 ガジュツ(紫ウコン)の英名はZedoary。沖縄では"紫ウコン"とも呼ばれる。マレーシアやインド、ヒマラヤなどが原産地で、沖縄、中国南部などで栽培されている。生薬としても利用され、芳香性健胃剤の原料にもなる。クルクミンを含まず、シネオール、カンファー、アズレンなどの精油成分を高含有する。根茎の外観は紫がかっており、切断面は白っぽい紫色。春から秋に成長し、白みがかったピンク色の花が咲く。

クーガ芋

 クーガ芋は東南アジア原産のヤマノイモ科ヤマノイモ属のヤムイモの一種。和名は「トゲドコロ」、「はり芋」。沖縄では「琉球自然薯」という呼び名もある。漢方では「山薬(さんやく)」とも呼ばれ、肺や腎臓などの働きを補い、糖尿病や高血圧の予防、便秘の解消などに効果があるとされる。サツマイモより遥か昔から、中国大陸や琉球諸島で食されてきた。粘りが強く、甘みやコクがあるという特徴を持つ。沖縄では4~5月に植え付けし、1~3月に収穫する。
 すりおろした際の粘りの元となる主な成分は、タンパク質を効率よく消化吸収させる作用を持つ「ムチン」。DHEA 濃度を高める作用が確認されている「ジオスゲニン」も豊富に含む。日本で栽培されているヤマイモの中では、最も含有量が多いことが確認されている。DHEA は「若返りホルモン」とも呼ばれ、加齢とともにDHEA の体内濃度は減少する。また富山大学の研究チームらは、ジオスゲニンにアルツハイマー病の病状改善に効果があるとする研究成果を報告している。

シークヮーサー

 シークヮーサーは沖縄産柑橘類の代表的な素材。北は奄美大島から南は台湾まで分布する。沖縄では主に大宜味村や名護市で栽培されている。シーは酢を、クヮーサーは与える者を意味する。ビタミンC、ミネラル類が豊富だ。また近年では、フラボノイドの一種であるノビレチンによる血糖値上昇抑制作用や認知症予防効果などが検証され、脚光を浴びた。ノビレチン含有量は柑橘類の中でも突出している。2000 年にがん予防や血圧降下作用などの機能がテレビ報道されたことを機にブームとなった。近年、大手酒造会社や居酒屋でシークヮーサー果汁入りのチューハイが浸透してきたことで、全国的に知名度が高まっている。
 さらに最新の動向として、シークヮーサーに尿酸の産生を抑制し、高尿酸血症や痛風の予防に有用性を発揮する新たな成分を発見し、特許を出願して本格的に全国提案を行う企業や、ノビレチンなど機能性成分を高含有するシークヮーサーのミニドリンクを海外市場に投入することを計画している企業も見られるなど新たな動きも見られる。

ノニ

 ノニはアカネ科の低木植物。モリンダ・シトリフォリアという学名を持ち、和名は八重山アオキ。インドネシア、ハワイ、タヒチ諸島、トンガ、サモア、ニウエ、沖縄など亜熱帯地域に広く分布する。沖縄は自生する北限に当たり、近年栽培も盛んに行われている。200 以上の栄養成分を含み、スコポレチン、プロゼロニンなどの特有成分を含有。血圧の正常化や免疫力向上・不眠改善などを訴求ポイントに、普及が図られている。このほか、中鎖脂肪酸や食物繊維も豊富に含まれる。
 ノニは100%原液製品と、ベリー類やリンゴ果汁などを添加し飲みやすさを追求した製品に分かれる。ドリンクは発酵タイプと果実を搾汁したフレッシュタイプがあり、訴求ポイントはそれぞれ異なる。発酵タイプは発酵期間で差別化され、体内吸収の良さやアミノ酸含有量の増加を訴求。フレッシュタイプは飲みやすさと、豊富に含まれる複合多糖体の作用を訴求ポイントとしている。ドリンク以外は錠剤、カプセル、お茶、化粧品などで流通する。

パパイヤ

 パパイヤの原産地は熱帯中米。米国(カリフォルニア州やハワイ州)やフィリピン、フィジーなどで栽培され、国内では沖縄本島や宮古島、奄美群島で栽培されている。健康食品・化粧品では未熟果実を主に使用する。酵素の活性値が高い状態で採取するため、パパイヤの木に実ったままの未成熟な青パパイヤの果皮や樹幹に傷をつけ、そこから出る白い汁を採取する「ラテックス法」が広く知られている。健康食品の場合、処理製法は発酵が中心だ。沖縄では、青パパイヤ搾汁液を乳酸発酵したGABA 高含有のパパイヤ乳酸発酵エキスなどが供給されている。
 未熟パパイヤはパパイン、キモパパイン、プロテアーゼなどの酵素を含む。パパインはタンパク分解作用を持つ。消化不良や下痢、胃腸の潰瘍に有効とされているが、パパインは医薬品成分として指定されており、健食市場では、"パパイヤ抽出物""パパイヤ加工品"などを前面に出すアピールが主流だ。2002 年に青パパイヤによるダイエットブームがあり、パパイヤの持つ脂肪分解酵素やでんぷん分解酵素が注目され、「ダイエット・美容」素材としての可能性を引き出した。

グァバ

 グァバはバンジロウ属フトモモ科の常緑果樹で、日本名で「バンジロウ」と呼ばれる。世界には160種以上の品種があるといわれる。主な生産国は、ブラジル、アメリカ、ハワイ、ニュージーランド、インド、台湾など。日本国内では沖縄県で昔から庭木として植えられおり、健康茶としても馴染みが深い。 
熟果実は生食やジュース、葉部分はお茶として摂取されている。果実部分にはビタミンCが多く含まれ、加熱しても壊れない還元型ビタミンCとしての特徴を持つ。葉部分にはタンニンやケルセチンなどのポリフェノールやビタミン・ミネラル類を含有。抗アレルギー作用、血糖値上昇抑制作用、美容・美白効果などが知られている。グァバ葉ポリフェノールは特定保健用食品の関与成分としても利用されている。特定保健用食品の作用機序は糖吸収阻害がほとんどだが、グァバ葉ポリフェノールは糖をブドウ糖にする消化酵素の働きを抑制する作用によるもの。果実は生のほか、飲料、ゼリー、ジャム、菓子などの加工食品としても流通する。

アセローラ

 天然ビタミンC の中でも、消費者の認知度が高いアセローラは、ブラジル北西部を原産地とするキントラノオ科の常緑低木植物。果実には、レモンの約34 倍のビタミンC が含まれ、実が赤くなる前の緑色の時に最も含有量が高いとされる。果実には、ビタミンCのほか、ポリフェノールやビタミンE、β-カロテンなどを含む。
 原産地では体が衰弱した時や風邪を引いた時などに食すと、体力が回復するとされてきた。近年、果実に含まれるポリフェノールに関する科学的検証が進められている。
 機能面では、コラーゲン産生促進作用や抗酸化作用などが報告されており、健康食品や飲料のほか、化粧品など多方面で利用されている。沖縄では1958 年に導入され、北部の本部町、南部の糸満市などで栽培されている。なかでも1980年後半より本格栽培を始めた本部町では特産品となっており、1999 年より収穫の始まる5 月12 日を「アセローラの日」と制定した。

ハバネロ

 ハバネロはメキシコ・ユカタン半島が原産とされるトウガラシ属の植物。沖縄県ではやんばる地域で栽培されている。ハラペーニョの約80 倍、タバスコの約10 倍と言われる辛味を持ち、その辛さは痛いほどの感覚だ。沖縄の方言で"痛い"は"あがっ"と呼ばれ、ハバネロの激辛さは「" あがっ"の感覚」といわれる。辛さに加え、フルーティーな香りを持つのが特徴だ。チリソースの材料として用いられるほか、肉料理との相性も良いとされる。日本では馴染みの薄い素材だったが、㈱東ハトが展開するスナック菓子「暴君ハバネロ」のヒットや"激辛ブーム"に乗り、認知が急速に高まった。
 辛味成分はカプサイシンで、発汗作用、脂肪燃焼効果、食欲増進作用などが知られている。このほか、β-カロテン、ビタミンB1、B2、C、カルシウム、鉄、カリウムなどを含む。健康食品では燃焼系ダイエット食品での利用が進んでいる。原料は粉末、ペーストなどが流通する。

ボタンボウフウ(長命草)

 ボタンボウフウ(長命草)は、九州南部から沖縄の海岸の断崖や珊瑚石灰岩で形成される岩場などに自生するセリ科植物。高さ1mに達する3 年生の常緑多年草で、若葉が食されるため、「食用防風」とも呼ばれる。一般的に植物は塩水をかけると枯れるが、ボタンボウフウは塩水を好み、海水からのミネラル分を吸収する。クロロゲン酸などのポリフェノールやギャバを高含有するほか、カルシウム、ナトリウム、カロテン、ビタミンE、C、食物繊維もバランスよく含む。
 主産地の与那国島では「1株食べると1日長生きする」との言い伝えがあり、古くから健康・長寿の野草として食用にされてきた。現地では、ボタンボウフウを「農業振興の切り札」、「町興しの特産品」として位置づけている。なお与那国町商工会の商標登録「長命草」は、金秀バイオ㈱と日本ランチェスター工業㈱が共有しており、2社のいずれかを通じ、与那国町で栽培されたボタンボウフウを原材料に製品化されたもののみ、製品名に「長命草」(ボタンボウフウとの付記は必須)の表示が可能となる。

クワンソウ

 クワンソウは沖縄の方言で、和名はアキノワスレグサ(ユリ科ワスレグサ属の多年生単子葉植物)という。別名は「眠り草」。県が指定する「沖縄伝統野菜28 品目」にも選ばれており、県北部・今帰仁村を中心に栽培が盛んだ。沖縄では古くからその睡眠効果が知られ、鉄分を高含有することでも知られている。近年、産学官連携による機能性研究で、睡眠改善作用、疲労回復作用、抗ストレス作用、深部体温低下作用などを確認。また琉球大学の上江洲教授の研究では、貧血改善効果が確認され、新たな機能性素材として注目されている。なお、漢方ではつぼみは解熱、根は利尿に効果があるとされる。ストレス社会の昨今、快眠素材として広がりを見せている。 
サプリメント、飲料、お茶、ゼリーなどさまざまな製品への用途拡大が進んでおり、主産地の県北部・今帰仁村では、生産・加工・販売者が一体となり、クワンソウを全国へ発信。欧米のサプリメント市場で定着する「ムードフード素材」としても人気が高まっている。

ニガウリ(ゴーヤー)

 ニガウリはウリ科の1 年生つる草。和名はツルレイシ。インドでは昔から、果実、葉、根を糖尿病の治療薬として利用している。また中国では、漢方薬として用いられており、『本草網目』には、熱、疲労回復、精神安定、眼精疲労の生薬として紹介されている。日本には15 ~ 16 世紀頃に沖縄へ伝わり、沖縄・南九州一帯で食されるようになった。現在はゴーヤーという呼び名で日常的な食材として根付いている。ビタミンCを豊富に含み、加熱しても壊れにくい性質を持ち、血糖値降下、血圧降下、抗腫瘍活性、肥満抑制などの機能を持つ。
 機能性研究は、民間薬として糖尿病治療薬に利用してきたインドで、60 年代に血糖降下作用から始まった。現在、血糖降下作用の成分として、インスリン様物質の静脈による血糖降下作用を有するポリペプチド、バナバ葉に含まれる血糖降下成分のコロソリン酸と類似構造のニガウリサポニン(モモルディシン)などが報告されている。このほか、種子に多く含まれる共役リノレン酸の脂肪燃焼効果、インスリン分泌亢進作用などに関する検証も進められており。メタボ対応素材としての提案が活発化している。

サトウキビ(バガス)

 サトウキビはイネ科の植物で、沖縄の主要産業でもある「黒糖」の原料。最近では、爆砕・発酵処理技術や超微細粉末化技術により、サトウキビの搾汁残渣「バガス」を利用した食物繊維商品などが登場している。ほかにも、さとうきびの搾り汁を酢酸発酵させた「さとうきび酢」への応用も見られる。
 バガスは主に燃料や家畜飼料に利用されてきたが、近年、爆砕・発酵技術や超微粉末化技術などの技術が向上したことで、健康食品にも応用されるようになってきた。豊富な食物繊維のほか、鉄分やカルシウム、カリウム、さらに脂質代謝の増加や高脂肪食によるエネルギー促進に有効とされる「オクタコサノール」も含有。発酵技術により、キシロオリゴ糖やポリフェノールの含有量を強化した原料もみられる。最終製品では、腸内環境改善や便秘解消、ダイエット向けに商品化されている。昨今のトレンドである"腸内環境改善"を追い風に、認知拡大に期待される

クミスクチン

 クミスクチンは東南アジア原産のシソ科の多年草で、学名はオルトシフォン・スタミネウス。別名「ネコのひげ」(マレー語)と呼ばれる。寒さに弱く、インド南部、マレー半島、日本では沖縄などの温暖な地域に分布している。沖縄ではウコン、グァバに次ぐ三大薬草の1つで、1960 年代より本格的な栽培が始まった。葉と茎にはロズマリン酸とカリウムを多く含み、利尿作用、抗糖尿作用、足や顔などのむくみ改善、美容効果など、その多機能性が注目されている。スイス、オランダ、フランスなどでは利尿薬として流通する。ドイツでは腎臓の薬として用いられる。
 オルトシフォニン、セスキテルペン類、フラボン類、ヘキソース、サポニンペントース、グルクロン酸、ミオイニシトールなども含有する。ロズマリン酸は青シソなどに多く含まれ、抗アレルギー作用を持つ成分。ティーバッグタイプによる健康茶での利用が一般的だ。全草(花、葉、茎)を利用する。沖縄の健康茶では、ウコン(うっちん)茶やグァバ茶とともに高い人気を誇る。

モリンガ

 モリンガは「生命の木」としてインドネシアやフィリピンなどで愛用されており、現地では「緑のミルク」と称されるほど栄養素の宝庫だ。ミネラル、アミノ酸、ビタミン、ポリフェノールなど90 種類以上の栄養成分を含有。国内でも健康食品として普及する動きが加速している。
 成長が早く1年で5~10 mまで達する。各種ミネラル・ビタミン、アミノ酸など、多種多様な栄養素を高含有し、葉や実、種子、茎、花、根の全てに利用価値があるとされる。沖縄県でも近年、栽培が始まっている。葉は主に健康食品の原料として用いられ、花はお茶に使用され、種子由来の油は美容用のオイルとして重宝されるなど、それぞれに用途がある。インドでは根をカレーに入れたり、枝豆に似た味の鞘を調理して食べたりもしている。これまでの機能性研究で、葉に抗酸化作用、花粉・アレルギー症抑制作用、抗糖尿病作用、果実に免疫増強作用、根皮に血圧安定化作用があることが報告されている。

ニガナ(ボソバワダン)

 ニガナ(和名・ボソバワダン)はキク科アゼトウナ属の多年草。沖縄方言では「ンジャナ」とも呼ばれる。中国地方や九州、沖縄全域に分布する。沖縄では海岸の砂地や岩場に自生するほか、栽培もされている。ニガナというように生の葉には独特の苦味があり、アクが強いため、和え物や汁物、かき揚げなどに利用されている。沖縄では琉球王朝時代から食されている健康野菜だ。煎じて飲めばニガウリ(ゴーヤー)同様の健康効果があると重宝されている。
 カロテン、ビタミンC、K、カリウム、カルシウム、食物繊維などを豊富に含む。抗酸化力が高いことで知られ、伝承的に解熱、胃腹痛、胃潰瘍や風邪予防、美肌、老化防止などに良いとされてきた。近年では、健康食品や化粧品素材としての利用も始まっており、健康食品では、青汁などが流通しているほか、化粧品では、化粧水として商品化されている。

カンダバー

 ヒルガオ科のツル性多年草で甘藷の一種。えぐみがなく美味しい「葉」や「ツル」を食用とする。雑炊やみそ汁など家庭料理で昔から常食されてきた野菜。県が推奨する「沖縄伝統野菜28 品目」にも指定されている。"台風銀座"の沖縄では過去に作物の被害を幾度となく受けたが、飢餓の状態から島民を救った作物の1つがカンダバーとされている。えぐみがなく美味しい葉やツルは、雑炊やみそ汁など家庭料理として昔から常食されてきた。沖縄の強い紫外線の影響で、ルテインなどのカロテノイドやポリフェノール類を豊富に含有するほか、ビタミンA・B・C や食物繊維など、栄養価に富むのが特徴。
 沖縄の主な生産地は本島南部の八重瀬町。6~ 11 月の間、栽培・収穫を繰り返し行うことができ、台風や塩害にも強く、植えてから3週間で収穫ができるため、トン単位での安定供給にも対応可能。2013 年以降、青汁を中心に製品の投入が相次ぎ、原料の需要も高まっている

オオバキ

 オオバキは、奄美大島以南の亜熱帯から熱帯地域にかけて分布するトウダイグサ科の常緑広葉樹。沖縄・東南アジアを中心に食経験を有し、民間薬として活用されてきた歴史を持つ。葉の形から"パラソルツリー"と呼ばれることもある。特有のポリフェノールを含有し、強力な抗酸化力をもつ環太平洋地域のプロポリスの起源植物として、注目度が高まっている。
 大手食品メーカーが、静岡県立大学、沖縄県森林資源研究センターなどと協力して新規素材の開発に取り組み、その中で、強力な抗酸化活性を有する沖縄産プロポリスに着目。ミツバチが「オオバギ」から成分を収集しプロポリスを作っていることを発見。オオバギに含まれるポリフェノール(プレニルフラボノイド)が機能性素材として極めて有望であることを見出した。機能性研究では、抗菌・抗酸化活性、筋肉老化抑制、抗メタボ、がん細胞の増殖抑制作用が報告されている。

アロエベラ

 アロエは世界に300 種の品種が存在するとされる。沖縄ではアロエベラが主流。アロエベラはアフリカ原産のユリ科アロエ属の多肉植物。多糖体をはじめビタミン、ミネラル、アミノ酸、酵素類など200 種類以上の有効成分を含み、鎮静効果や保湿効果、怪我の治癒効果などが確認されている。古代エジプトの書物にも登場するなど、古くから民間療法薬として利用されてきた。沖縄県北部、宮古島などで栽培されている。
 表皮下細胞部分から得られる汁液は、健胃剤・下剤として用いられ、内部葉肉から採取されるジュル状の汁液は火傷・切着木傷などに効果を発揮する。機能性研究では、老化抑制効果や免疫賦活作用などが明らかとなっている。ドリンクや化粧品などに使用される。アロエベラの市場は、FLPジャパンリミテッドに代表されるネットワークビジネス系の企業が圧倒的なシェアを確保している。米国のハーブサプリメント市場では自然・健食専門店チャネルで売上上位にランキングされる人気商材だ。

馬鞭草(バベンソウ)

 馬鞭草(バベンソウ)は、クマツヅラ科クマツヅラ属の薄紫色の小さくて可憐な花を咲かせる植物で、和名はクマツヅラ。ヨーロッパ、中国、日本などに分布する。沖縄ではセンスルーグサやンギャーギーなどと呼ばれ、昔から乾燥葉を煎じてお茶として飲んだり、湯浴みなどに利用されてきた。平安時代中期に作られた辞書『倭名類聚鈔』にも登場する。ヨーロッパではハーブとして用いられ、「祭壇を飾る草」、「聖なる草」との別名がある。古代ローマでは十字架にかけられたイエスキリストの傷を癒したとの言い伝えもある。
 機能面では、① 清熱、② 解毒、③消炎、④利尿、⑤ 通経薬、⑥ 皮膚病――などへの有用性が示唆されている。民間企業が行った試験で、抗酸化作用やコラゲナーゼ阻害作用、チロシナーゼ阻害作用、ウレアーゼ阻害作用、抗ストレス作用、抗アトピー作用などが確認されている。主な有効成分として、イリドイド配糖体のベルバスコシド、ベルベナリンなどを含む。

月桃

 月桃(ゲットウ)は、熱帯・亜熱帯に自生するショウガ科の多年草。昔から沖縄では"サンニン"と呼ばれ、濃い緑色で光沢のある厚めの葉は1 枚が40 ~ 60cmと大きく、白やピンクの可憐な花を咲かせる。沖縄の過酷な紫外線にも負けない神秘的な植物。葉で包んだ餅「ムーチー」は沖縄の伝統菓子で、この餅が日持ちすることから抗菌、防カビ、防虫などの作用があることが知られていた。沖縄では伝統的に、種子は健胃剤として利用され、葉が有する殺菌・防カビ作用は、餅を包むためや防虫に利用されてきた。
 ナチュラルコスメの市場が高まる中、近年では月桃の葉から抽出した精油を利用したアロマオイルが数多く上市されているほか、植物性の天然防腐剤としてスキンケア化粧品に配合されるケース、チロシナーゼ活性阻害作用や抗酸化作用を応用したエイジングケア化粧品に利用されるなど、化粧品分野での活躍が目立つ。一方、赤ワインの30 倍以上のポリフェノールが含まれることに着目し、インナービューティーを訴求したサプリメントの商品化を進めている企業も見られる。